らくらく化学実験_炭素 炭作り

松かさ炭になってカサカサ


 炭は木を燃やして作られるように言われていますが、なぜ燃料として、また燃やすのに使われるのでしょう?また、炭は木材の燃えかすのように言われていますがどうなのでしょうか?松かさの蒸し焼き実験を通じて、素朴な疑問に対する答えを模索してみましょう。
「手 順」 所要時間20分
  1. 炭化させたい素材として松かさを用意する。
  2. 上部をくり抜いた空きかんに松かさを入れ、アルミフォイルで軽くふたをして熱する。
  3. ガスが出きったころを見計らい、火を止め、缶が冷えたのを確認してから中身を取り出す。


直接ガスコンロにかける


炭化した松かさ


「注意と工夫」
 炭化させるものとしては、できるだけ自然な素材(葉っぱ、木の実、折り紙など)を選び、有害物質の出そうなものは避けます。炭化させると形が大きく変わってしまうことがあります。空きかんの口から取り出すことを考え、やや小さめの素材を用意するといいでしょう。できあがりは次の通りなかなか見事で、ちょっとしたオブジェにもなりそうです。

素材にはユズリハ、レースリーフ、松かさ、サザンカを使った。

できあがりは、黒光りして美しい。壊れやすいので扱いに注意!


「解 説」
炭は燃えかすにあらず

 木は主にセルロースがリグニンによって固められた作りをしていて、基本的に炭水化物C(HO)という組成になっています。有機物ですから、もし酸素が十分であれば燃焼によって二酸化炭素COと水HOに分解され、残りは本当に燃えかす(灰:ミネラル分)になってしまいます。
 しかし、酸素を遮断する、いわゆる蒸し焼きにすると、水素と酸素分ばかりが抜け出て炭素分ばかりが残ることになります。材料の木の10−20%が炭として得られますが、重量の80−95%程度が炭素だと言われています。
 できあがった炭は、よけいなものが含まれていないので、生木のように煙もでないし、何より大きなエネルギーが安定して得られることから、長い間有用な燃料源として利用されてきました。また、木の細胞を構成したいろいろな物質が分解されて内部がすかすか状態になる(表面積大)ことを利用して臭いや色素を取り除く、吸着剤としての働きも重要です。

 つれづれ化学草子:枕草子より 炭持て渡るも・・・
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ただの炭ではすみません_炭電池
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すみに置けない墨流し
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「確認演習」
  1. 植物繊維の主成分であるセルロースの結合の特徴を図説しなさい。
  2. 酸素が十分ある場合と蒸し焼きさせる場合の違いについて説明しなさい。
  3. 炭水化物の一般的な組成式を示しなさい。また、加熱により脱水されることを式に示しなさい。
  4. 炭に脱臭脱色作用があるのはどうしてか、その理由を答えなさい。

「参 考」
 化学意表を突かれる身近な疑問(日本化学会 講談社)

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